当院には認知症サポート医が常勤しております
認知症に関する地域の皆さまの相談窓口です
認知症の方とそのご家族が地域で安心して生活できるよう、関係機関と連携し、状況に応じた適切な医療・介護・生活支援を受けられる態勢を整え、認知症に関するご相談をお受けします。
認知症について
認知症とは、脳の病気である認知症にはいくつかの種類があり、その種別によって症状もさまざまです。
認知症と主な種類と原因
- アルツハイマー型認知症
認知症の60%をしめる型。加齢や遺伝、生活習慣病によって発症率が高まります。
【症状】物忘れから始まる記憶障害
- 脳血管型認知症
認知症の20%を占める型。脳の血管障害を患った後に起こる可能性がある認知症です。
【症状】無気力、自発性の低下、夜間の不眠や不穏など
- レビー小体型認知症
発症率は低い。パーキンソン病の原因にもなる「レビー小体」というたんぱく質が脳に溜まることで、脳が萎縮するために起こると言われています。
【症状】歩行障害や転倒、幻視、情緒不安定など
- 前頭側頭型認知症
発症率は低い。初老期に発症しやすく進行が緩やかなのが特徴。
【症状】人格が豹変、衛生管理ができない、暴言や暴力が増えるなど性格の変化
認知症治療病棟におけるケア
見守りと観察
認知症の人の日常生活を阻害しないで、目で確認できる範囲で行動を観察し、現状把握を行うことを見守り・観察ケアといいます。
健康管理
認知症の人は身体の変調を言葉で十分に伝えられないことや、健康管理についての認識も低くなることから、健康管理は認知症の人にとって大切なケアの1つになります。
健康を害してないか見きわめるためには、1.既往歴を見逃さない、2.検査データを見る、3.食事・水分摂取状況、4.排泄状況、5.顔色や皮膚の状態、6.服薬の情報、7.いつもの日常生活の把握、は欠かせない大切な観察項目になります。
尊重と十分なコミュニケーション
患者様の話を十分に聴き、気持ちを支えることです。
今どうありたいのか、何をしたいのかを理解し、認知症の方の感情・行動の意味などを思い測ります。
リハビリテーション
1日4時間 週5日 「生活機能回復訓練」 をおこないます。
認知症高齢者の今ある能力を把握し、何ができるのかを理解し、興味・関心を探りながら、患者様にあった生活機能回復訓練を行って参ります。
・リハビリテーション例
創作活動、音楽活動、脳トレゲーム、テーブルゲーム、茶和会、ストレッチ、カラオケ、映画鑑賞、軽い運動など
安定・安心の生活
認知症の人が安心して暮らせる生活環境づくりが重要になってきます。
認知症の方の特性を十分に考慮したうえで、患者様1人1人に寄り添う看護・介護を行い、「その人らしい生活」を送っていただけるよう、より良い環境を提供いたします。
また、患者様とそのご家族が安心して療養いただけるよう、多職種・他部門と連携し、協力していきます。
当院の役割
- 認知症専門医療相談の実施
- 鑑別診断・初期対応時の取り組み
- 身体合併症・行動心理症状への対応
- 地域連携の推進
- 専門医療・地域連携を支える人材の育成
当院でできること
- 事前相談(電話相談、来院相談)
- 認知症の検査・診断
- 受診相談(精神科・心療内科・内科)
- 入院相談(内科合併症病棟・認知症治療病棟)
- 通院治療(かかりつけ医との連携)
- ご本人、ご家族、介護者の方々の心理的サポート
※当院では精神科・内科があり、高齢者の認知症疾患と内科疾患に対する治療を行っています。
こんなことに悩んでいませんか?
- 急に症状が出てきて、どうしたらよいかわからない
- 入院の相談をしたい
- かかりつけ医は代えたくないが、認知症の検査を受けたい
病棟内における療養生活
高齢者の生活リズムを整え、快適な療養生活が送れるよう日課を決めさせていただいております。ただし、その日の体調や個性を尊重しそれぞれに合わせた援助を提供いたします。
活動内容
作業療法士による様々な活動が行われています。
ジグソーパズル、ぬり絵、ビーズ細工、折り紙、ペン習字、音楽鑑賞、軽スポーツ、脳トレ、カラオケなどその他、個別でのサポートをその都度実施しています。